【FooTraveller アメリカ旅 CWC編 vol.9】
【この記事でわかること】
◼️CWC現地観戦・ローズボウル第4戦の様子
◼️アルゼンチンとメキシコのサポーター文化の違い
◼️リーベル vs モンテレイの試合背景と空気感
◼️クラブワールドカップを通じて見えた南米の意地
- 【FooTraveller アメリカ旅 CWC編 vol.9】
- ◆オレのローズボウル最終戦はラテン対決
- ◆ラテン2カ国の“応援文化”の違い
- ◆アルゼンチン生まれのチャント
- ◆“本気度”が見えたサポーターの姿勢
- ◆試合の空気と声の“飛び方”
- ◆引き分けで大喜び のモンテレイ
- ◆オレのローズボウルシリーズが完結。
- ◆次回予告
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🗓️2025年6月21日(土)
⚽️ Club World Cup
🏟 リーベルプレートvs モンテレイ
📍 ローズボウル(ロサンゼルス)
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◆オレのローズボウル最終戦はラテン対決
オレのローズボウル シリーズ4戦目、そしてこの試合が今回の遠征最終日。
そんな試合はヨーロッパ勢不在、ラテンアメリカ同士、しかもスペイン語圏対決。
アルゼンチンのリーベルプレートvs メキシコのモンテレイ。
——この試合が盛り上がらないわけない!
そう、ここまで読んでくれてる人はおわかりだろうが、ヨーロッパ勢が出場する試合は全く盛り上がらない。。。
だから、このカードは最強なのだ!
スタジアムへ向かう道中から聞こえてくるのはスペイン語ばかり。
もうお馴染みの『ここはアメリカなのか?』状態。
そう、ロサンゼルスでアメリカを感じない、英語を聞かない環境にも慣れて来ちゃったよね。苦笑
そして、スタジアムを見渡すとどうだ?
応援の比率は完全に半々。
“見たい奴だけが集まっている”空間だから最高に雰囲気も良い。
◆ラテン2カ国の“応援文化”の違い
両国ともに熱狂的なサポーター文化を持つ国だが違いも沢山ある。
アルゼンチンは攻撃的で、メキシコは大らかだ。
アルゼンチンではアウェイのインチャ(サポーター)をセキリティ上入れない試合なんてザラだけど、メキシコは仲良く肩を並べて観戦なんてことも普通にある。
いや、そもそもアウェイ用の席が設けられてないことの方が多いだろう。
この日も目撃したが、リーベルのインチャが、ボカのユニフォームを着た人を見つけると即ブチギレ、盛大に絡みに行くシーン。
取り囲んで怒鳴り散らかす場面を何度も見た。
一方、モンテレイも同じモンテレイを本拠地に憎きティグレスと言うライバルがいる。
この2つもガチでやりあってる因縁のライバルだ。
でも、この日、モンテレイ側のスタンドにもティグレスのユニフォームを着た奴を数人確認した。
イジられてはいるが怒りを買うようなことはなかった。
同じラテンでも全然感じが違うでしょ。
◆アルゼンチン生まれのチャント
そして、両チームともに同じような歌を歌っている。
いや、厳密に言うと"同じ歌"なのだ。
でも、メキシコのインチャはプライドなのか、少しキーを変えて歌っている。
これはモンテレイに限らず、クラブ アメリカもクルスアスルも漏れなくね。
ある意味、聞く人が聞けばメキシコのチャント。
でも、原曲やインチャのシーンではアルゼンチンの曲なんだよね。
で、オレは先月3週間メキシコにいたので、いろんな奴に尋ねてみた。
それぞれ言うことが違うので、何が正解かわからない。
けど、それぞれ、そう言う認識なんだと言うことはわかった。
・少し変えてるからオリジナル
・丸っ切り同じはイヤだ
・キーが高いから歌いやすいキーに合わせた
まっ、こんなところだ!
そして、メイド イン アルヘンティーナのメキシコ風アレンジのチャントたちはLAFCなど MLSのクラブでも歌われている。
サポーターカルチャー的に、アメリカはメキシコを影響を受けてて、メキシコはアルゼンチンの影響を受けているってことなんだろう。
チャントひとつを取っても、どこが発祥で、どう言うルートで伝わっていくのかとかスゴいく興味深いよね。
◆“本気度”が見えたサポーターの姿勢
前回のPSGvsボタフォゴの試合を浦和を長年引っ張って来た男と一緒に見た。
「2、3万人リーベルが来ると思ってたの意外と少なかったですよ」と言っていたが、オレの見立ては違う。
強豪クラブのサポーターは、グループステージの初戦から全開じゃない。
勝ち上がっていく中で、段階的に熱を注いでいく。
初戦より今日、今日より次。
大一番はグループ最終戦インテルだろう。
そして、トーナメントに上がればもっとやって来る。
——それが強豪の応援スタイルだ。
でも、ボカは違う。
ボカは初戦からフルスロットル。
国際大会にかける熱の入れようが違う。
だから、今大会もライバルのリーベルのインチャが少ないことをネタにしながら、自分たちの存在感を誇示する。
直接対決していなくても、そこにあるのがアルゼンチンのライバル関係、茶化しのカルチャーなんだよね。
◆試合の空気と声の“飛び方”
スタンドはこれまでで一番の熱気。
ボタフォゴがヨーロッパ王者PSGを倒した試合もすごかったが、
この日はそれ以上。
オレの席の前はモンテレイのインチャたち。
声もデカいし、もの凄い人数だ。
だけどオレはスタンド最後列で見てたから、リーベルの声が前の方から飛んでくる。
声は“前に飛ぶ”ものだ。
だから目の前(真下)のモンテレイの声はオレにはダイレクトには届かない。
逆に正面のリーベルの声は飛んで来るのだ。
前でこれだけやかましくしてるのに、100メートル以上先の声がドカンと来るんだからとんでもないことだと思う。
この事実でもわかると思うけど、ボカに舐められてるリーベルは全然少なくない。
むしろ多い。
ただボカが凄すぎるだけだってことだ。
◆引き分けで大喜び のモンテレイ
試合は0対0で終了。
でも、モンテレイの方が喜んでるように見えた。
今日の結果で順位的にもリーベルより下の3位にいる。
でも、次節の相手は浦和レッズ。
そして、リーベルはインテルと対戦する。
今日の結果で、自分たちは浦和に勝ちさえすれば、リーベルとインテルがどんな結果でもトーナメントには進めると踏んでいるのだろう。
要は浦和には負けないと思ってる訳だ。
……日本人として、それはちょっと悔しかった。
別に浦和ファンじゃないけど、日本のクラブがナメられるのはムカつく。
でも、悔しいけど、これが現実だ。
ちゃんと記しておくよ。
浦和よ、モンテレイは強いけど、意地を見せてくれ!
◆オレのローズボウルシリーズが完結。
PSG vs アトレティコ
モンテレイ vs インテル
PSG vs ボタフォゴ
リーベル vs モンテレイ
ローズボウルで見た4試合のクラブワールドカップ。
たまたまロサンゼルス入り。
そのまま移動しなければ、飛行機代も浮くし、キャパがデカいのでチケットも安いだろう。
そんな理由でローズボウルでのゲームを選んだ。
行けば行くほど、ローズボウルがマイスタジアムになって行った。
毎試合、同じ場所から試合を見た。
もう愛着たっぷりだよ。
この後、ローズボウルであるアトレティコvsボタフォゴ、モンテレイvs浦和も見たかった。
けど、もうお腹いっぱいだ。
いや、充分に楽しかったよ。
来年はアメリカW杯。
でもローズボウルは開催地じゃない。
だから——
またいつ、ここでサッカーを観る日が来るのかはわからない。
でも、また来る気がしてる。
ローズボウル。この旅のハイライト。
1994年アメリカワールドカップ決勝以来のローズボウル。
マジで満喫したぜ!
今ならバッジョもPKを決める気がする。
じゃあな、また来るぜ!
ローズボウルよ。
◆次回予告
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📝 植田朝日 / Asahi UEDA
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